コロナを言い訳に使うのそろそろやめよう

「好きなアーティストのコンサートがある」という理由だけでオランダに飛んだ昨年霜月が嘘のよう。オランダアムステルダムでその巨大なコンサート会場(Ziggo Dome、17,000名収容可)が満席のみっつ密だった上、みんなシャンパングラスやビールを掲げながら大歓声をあげていたことなど幻のよう。行っておいて良かった。やっておいて良かった。ポストコロナの世界ではきっともうない景色。

みっつ密の人々が
アルコール片手に
歓声を上げる

お目当ては、何故かわたしの周りでは知名度が低いカナダ出身の歌手マイケル・ブーブレ。欧米では知名度バッチリ抜群で、その証拠にホテルを出る前に寄ったバーにいた若いバーテンダーに「これから食事か」聞かれてコンサートに行くことを話したら「少し早めのクリスマス気分だね」(マイケル・ブーブレはクリスマスアルバムを出している)と即返され「若いのにマイケル・ブーブレ知ってるのん?!」と驚いた。日本だと好きな歌手として名前を挙げてもキョトンとされる不安といつも隣り合わせだったから(←大げさ)とっても嬉しくなっちゃった。

アムステルダムと言えばアンネの日記で有名なアンネの隠れ家がある場所(そう言えばそうだった、着いてから気がついた)。やっと東京でも緊急事態宣言解除されたけど、外出自粛・ステイホーム期間はいつも仕事で不在の夫が家にいるやら、子供が学校に行けないから調子が狂うやら、多くの人がストレスを抱えているとテレビで流れていたけど・・・・。

アンネなんて隠れ家生活2年間に及んでいるからね!!私たち、約2ヶ月。

家に家族がいてストレス感じる人もいるかもですが、アンネなんて、他人のおじさんと同部屋だったからね!!(お父さんの知人のユダヤ人歯科医師で説教臭くてアンネとは仲が悪かった、と解説員の方が説明していたと記憶)。

アンネは外出自粛どころか、存在に気がつかれてはいけないからその閉塞感たるや、我々の比ではなかったはず。昼間は(下の階は会社の事務所で人がいるから)トイレも使えなかったって。水を流す音が聞こえたらその存在に気がつかれてしまうから。結局2年間の隠れ家生活ののち、ドイツ秘密警察(ゲシュタポ)に見つかってしまい強制収容所に送られその先で亡くなってしまう。でも、どうだろう。隠れ家から見つかって外に出た時、悲劇の瞬間にも関わらずその開放感やいかばかりだったろうかと思ってしまう。空の美しさ、空気がたくさんあることや風が頬に触れたことさえも、高揚せずにいられなかったのではないかと想像してしまう。外って・・・・広―――い!と思ったのではないかな。

青天の霹靂だったのは確かだけど、それにしても「コロナだから仕方ない」に誰もが同調してくれることにちょっと甘え、言い訳に使い始めていたところもあったかもしれない最近の私。

コロナを言い訳に使うのそろそろやめよう。この状況下でも自分の意思で進められる自由はアンネに比べたらいくらでもある。

オランダと言えばチューリップ🌷お土産にはチューリップの球根!・・・アレ?植物って国外から持ち込んで良いのだっけ?と疑問に思い調べてみたら100個未満なら検疫に引っかからない(持込みOK)と判明。「100個も買わないし〜笑笑」と油断すると大変。一袋大抵25個入りくらいのチューリップ球根セット。4人の知人友人に買ったらハイ、100個!でドボンです。思いの外100個になっちゃうチューリップの球根なのでした。確かに甘栗のお土産5粒とか手土産にしないもんね。そりゃ一袋に20個くらいは入っていてしかるべしだ。

おとぎの国みたいなアムステルダムの街並み(Hotel De l’Europeの部屋から撮影)